美肌のためには、自分の肌質を理解した上で適切なスキンケアを行うことが大切ということはよく知られています。しかし、それと同じくらいに、外部環境がお肌に与える影響について考えることも重要です。日光量、大気汚染物質の濃度、強い風、水質などは、すべて肌の状態を悪化させる可能性があります。
日光を浴びる量
天候や季節、またはあなたがどこに住んでいるかに関係なく、日焼け対策は非常に重要です。
日焼け止めは、お肌のための最高の予防治療・ケアと言えます。「冬から春先にかけては、日焼け止めを塗っていない」という方も多いかもしれません。しかし、日焼け止めは、季節に関わらず1年中使うべきです。
それでは、なぜそれほどまでに日焼け対策が重要なのでしょうか。その理由は、日焼け止めを塗ることで、有害な紫外線から肌を守り、小じわの増加や弾力の低下、コラーゲンの破壊、保護膜の弱体化など、肌を老化させる原因を軽減してくれるからです。日焼け止めは、毎日のお手入れに取り入れることができる、最も重要なスキンケアと言えるでしょう。
汚染物質
空気中の汚染物質も、肌の状態を乱す原因となります。
汚染物質の粒子は、毛穴の大きさの10~20倍と非常に小さいです。そのため、皮膚の深層部まで浸透してしまいます。結果として、ニキビや赤み、色素沈着などの炎症を引き起こす可能性もあるのです。また、大気汚染はフリーラジカルを発生させる原因ともなります。フリーラジカルとは、コラーゲンやエラスチンを分解する有害な酵素を増加させる働きのある物質です。
都市部に住んでいて大気汚染がひどい場合は、夜にしっかりとクレンジングをして、これらの粒子を取り除くことが非常に重要です。肌は睡眠中に再生されるため、夜の寝る前の時間は、抗酸化物質が豊富に含まれた美容液やブースターを使うベストタイミングです。
強風
沿岸の爽やかな空気は健康に良さそうに感じるかもしれませんが、肌にとっては良いものとは言えません。海辺に住んでいる人は、日常的に強風などの厳しい気象条件にさらされているでしょう。普段から強い風を浴びていると、肌表面のバリアが乱れ、保湿力が低下し、乾燥やつっぱり、ひび割れなどが起こりやすくなってしまいます。
洗顔が肌バリアの破壊に影響することもあります。洗顔後に肌がつっぱる感じがする場合は、洗顔料が合っていないのかもしれません。顔を洗った直後は、肌がしっとりと落ち着いているのがベストです。洗顔直後に慌てて化粧水をつけなければならない場合は、もっと肌にやさしい洗顔料を探した方が良いでしょう。
肌のバリア機能を高めるには、保湿ケアも重要です。具体的には、ヒアルロン酸やビタミンEが配合された美容液やジェルタイプの保湿クリームやローションを使うと良いでしょう。肌バリアを保護し、栄養補給をしてくれます。
水質
水も肌に大きな影響を与えます。硬水にはアルカリ性のミネラルが含まれますが、これは肌を保護して乾燥や肌荒れを防ぐための水分やオイルを奪ってしまうことがあります。また、硬水は、湿疹や赤みなどの炎症を悪化させ、敏感肌を作る原因ともなります。
まとめ
このように、周囲の環境が肌に及ぼす影響は大きいです。しかし幸いなことに、適切なスキンケアを行うことで、肌が受けた悪影響を打ち消すことも可能です。
ここで紹介した外的要因は、全て肌を乾燥させたり、傷つけたり、刺激したりします。それに対処するためには、肌のバリア機能を強化し、保護してくれるような製品や、解毒や修復、治療に役立つ有効成分を含むスキンケアアイテムを選ぶことが重要です。
例えばクレンジングなら、刺激が少なく、保湿力の高い、天然由来成分が配合された製品を探しましょう。慢性的に肌が乾燥している場合は、保湿力が高くニキビができにくい美容液やモイスチャライザーを使ってください。また、高品質かつ高SPFの日焼け止めも忘れてはいけません。
日々のスキンケアをしっかりと行うことで、今現在の肌を改善できるだけでなく、将来の肌も綺麗にしてくれます。きっと、何年後かに自分自身に感謝したくなるでしょう。