文:Emi Schemmer

内側からも外側からも輝ける

世界から見ると、日本の女性は、いつまでも若々しく、引き締まっていると言われています。そしてその理由は、日本ならではの食事や美容の習慣にあると考えられています。

毎シーズン、新しい美容製品が登場するたびに「これを使えば10歳若返る」「一気に肌が生まれ変わる」という宣伝文句が飛び交う現代。1つのアイテムを使っただけで、肌が変わったり、10歳若く見えたりすることが、本当にあり得るのでしょうか?

ご存知かもしれませんが、美しさというものは、1つの特別な製品ではなく、毎日の習慣によって作られます。いつも若々しく見えて、綺麗な肌を保っている人は、美しさを作る習慣が身についているのです。

今回は、日本人女性の若々しさと美しさをサポートしている、7つの習慣についてご紹介します。


1. あずきを使った角質ケア

日本の女性は、奈良時代からあずきを美容のために使っていました。食品として摂取するだけでなく、スキンケアアイテムとしても昔から活用されていたと言われています。

あずきには、抗酸化物質や、サポニンという天然由来の発泡剤が含まれており、毛穴をきれいにして引き締める働きがあります。細かいパウダーや少し粗めのスクラブに挽いたあずきは、ニキビや黒ずみ、小じわに最適な自然療法です。汚れや古い角質をやさしく取り除き、毛穴の詰まりを解消し、血行を促進することで肌を明るくしてくれます。使用後、すぐに効果が現れることも嬉しいポイント。

あずきのエイジングケアスクラブの作り方はとても簡単。まずは、コーヒーミルを使って、乾燥あずきの1/2カップを半微粉末に挽いてください。これを瓶に移し、冷蔵庫で数時間保存します。

次に、手のひらに小さじ1/2の粉を取り、数滴の水と混ぜ合わせます。すると、かなり濃厚なペースト状になるはずです。それを濡れた顔の上に、円を描くように広げます。2分間放置した後、ぬるま湯でやさしく洗い流してください。

これを週に2〜3回繰り返すことで、肌が明るく綺麗になるのを実感できるでしょう。


2. バランスの取れた食生活

バランスの取れた食生活も、美しさには欠かせません。私たちは日々の生活が忙しくなると、ついつい「食べる物が外見を作る」という事実を忘れがちです。

日本の伝統的な食生活、「一汁三菜、ご飯と魚をバランスよく食べる」というのは、健康的な身体を維持するだけでなく、美容にも最適です。魚はビタミンが豊富で、オメガ3脂肪酸を多く含み、炎症性皮膚疾患や早期老化の原因となる体内毒素を抑制する働きがあります。さらにタンパク質も豊富でありながら、赤身の肉よりも低脂肪なため、太りにくい身体を作ってくれます。

また、和食によく使われるわかめや昆布は、ヨウ素とケラチンがたっぷり含まれます。これは、健康な肌、爪、艶のある髪を作るのに効果的です。

さらに、日本にはこんにゃく、きな粉、納豆など、お手頃でどこでも買えるスーパーフードが豊富にあることもポイントです。毎日さまざまな種類の野菜を少しずつ食べることで、必要なビタミンやミネラルを補給できます。内側から綺麗な身体を作りましょう。


3. 米ぬかで肌に栄養を

日本人は何世紀も前から、米ぬかの持つ高い効能について知っていました。

具体的に言うと、米ぬかには、70種類以上以上もの抗酸化物質やその他の必須栄養素が豊富に含まれています。老化の進行を抑え、シミを薄くし、引き締まった柔らかい肌へと導いてくれる効果が知られ、スクラブやフェイシャル、ボディトリートメントなど広く使われていますね。

米ぬか製品は何十年も前から人気があり、ドラッグストアなどでもよく見かけます。実は、米ぬかを使った美容アイテムは、自宅でもとても簡単に作ることができることをご存知でしょうか?ここでは、お米のパックの簡単な作り方を紹介します。

まずは小さな鍋に大さじ3杯のお米を入れ、数分間、お湯が少し濁るまで茹でます。お米は水切りしますが、この水はフェイシャルトリートメントに使うので、必ず取っておいてくださいね。

次は、水を切ったお米に大さじ1杯の牛乳を加えて、よく混ぜます。さらに、大さじ1杯のはちみつを混ぜ合わせます。顔に乗せると粘りがでるくらいを目安にしてください。

完成したら、清潔で乾いた肌にそれを塗り、乾燥させます。落とすときは、取っておいたお米のとぎ汁を使いましょう。とぎ汁には、肌に潤いを与えるだけでなく、血行を良くする効果や、シミや日焼けを改善する効果もあります。


4. 緑茶を様々な方法で取り入れる

抗酸化作用、抗菌作用、抗炎症作用があることで知られる緑茶。健康や美容に良い効果をもたらす、カテキン・ポリフェノールが多く含まれていることでも有名ですね。日本人には特に馴染み深く、日常的に飲んでいる人も多いでしょう。

実は、緑茶は飲むだけでなく、美容アイテムとして外側から取り入れることもできます。例えば、緑茶パウダーには、細胞を活性化させ、炎症を抑えてバランスを整える効果があり、紫外線のダメージから肌を守ってくれます。また、緑茶にはタンニンが高濃度で含まれており、肌の引き締め効果も期待できます。

化粧水に緑茶のエキスを入れたり、挽いた葉を入浴剤に混ぜたり、濃縮粉末をヘアマスクに加えたりすることで、体の外から緑茶のパワーを得られます。


5. 毎日の入浴と温泉文化

毎日お風呂に入る習慣があったり、温泉や銭湯があちこちにあったりするのも、日本ならでは。「休日の楽しみはミネラルたっぷりの天然温泉に浸かり、アカスリやマッサージを受けること」という人も多いのではないでしょうか。

実は、日本のように、ほとんどの家庭にバスタブがあり、毎日湯船に浸かる習慣を持っている国は世界的にも珍しいです。入浴というのは、単に体を清潔にできるだけではなく、美容効果も抜群な行為です。

就寝前にお風呂に浸かると、ゆっくりリラックスできることはもちろん、血行を促進して、肩こりや腰痛、足のむくみの予防に繋がります。オイルや天然塩をお湯に溶かせば、保湿や肌への補給効果がよりいっそう高まります。

じっくり半身浴も良いですね。お風呂で蒸気を浴びることで、デトックス効果をさらに高め、毛穴の開きを解消し、明るい肌に近づけます。また、ゆっくりとお湯に浸かることで、安眠効果と抗酸化作用のあるメラトニンというホルモン分泌が促進されることもわかっています。

「1日の終わりにお風呂に入るのは当たり前」と思っている人も多いかもしれません。しかし、これも日本人の美の大きな秘密なのです。

6. 椿油を取り入れる

日本女性は何世紀にもわたって、肌、髪、そして全身に椿油を愛用してきました。

椿油には、オレイン酸などのオメガ9脂肪酸、必須タンパク質、グリセリドが豊富に含まれます。これは健康的なツヤとボリューム感のある髪の毛を作るのに最適で、ヘアケア製品にもよく配合されていますね。また、保湿効果も抜群なため、乾燥肌やニキビ肌の解消にも使われます。

椿油は、食用としても体に良いことだらけです。サラダ油よりもサラッとしていて、天ぷらなどの揚げ物を作る際にもぴったり。さらにビタミン類が豊富に含まれ、免疫力の向上、コレステロールの低下、血糖値のバランス調整などにも効果的です。


7. ビタミンCを頻繁に摂取する

ビタミンCと聞くと「風邪に効く」という印象を持つ人も多いかもしれません。健康に良いのはもちろんですが、ビタミンCには実は美容に嬉しい成分も豊富に含まれています。

具体的には、天然のコラーゲンの供給を促進し、骨密度を維持する働きや、日焼けや加齢によって肌にできたシミの分解を助ける働きがあります。まさに太陽のようなビタミンで、肌を明るくし、自然なツヤを作ってくれます。

日本人には、食事や飲み物のほか、​​普段からサプリや化粧品でビタミンCを摂っている人も多いですよね。実は、柚子や柿、シソなど、日本ならではの野菜には、ビタミンCが非常にたっぷり含まれています。そのほか、ビタミンCが豊富に含まれる食べ物としてはアセロラ、パセリ、ピーマン、ブロッコリー、ゴーヤ、キウイなどが代表的です。普段から意識して食べることで、お肌の調子も整います。

 

最後に

「本当の美しさは内面から作られる」というのは、どこの国でも言われていることです。日本では、「見えない美しさ」とよく表現されますね。真の美しさを手に入れるためには、派手なブランド物や不自然なメイクは必要はないのかもしれません。

お金では買えない落ち着きや自信が、本当の美しさを作ります。身体に良い習慣を身につけて、毎日幸せを感じ、自分に自信を持っていると、周囲の人にも笑顔や温かいエネルギーが伝わります。

あなたの美の秘訣は何ですか?ぜひ、コメント欄でシェアしてください。

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